10年ぶりの有田

3月21日から、空音では川口武亮さんの個展を開催するにあたり、
先週末、九州は佐賀県有田町、川口さんの工房へ伺ってきました。
工房へお邪魔するのは初めて、川口さんとお会いしお話するのも数年ぶり。
充実した旅となりました。




有田をご存知ない方はいないでしょう、
というほど有名な染付けの産地ですが、
真冬の週末に観光客とすれ違う事もほとんどなく、
(とても暖かな日だったのですが)
お店が開いているのかどうかも判断しにくいほどで、
寂びれた観光地の趣を漂わせていました。



町のすぐ裏が山、といった地形が面白く、
山々の緑と古い木造の建物の合わせがきれいでした。

ゴールデンウイークの陶器市以外の時期は、
観光客がなかなか集まらない現状だと川口ご夫妻からも伺いました。
この美しい街並、
約400年この地で生み出されてきた美しき器の数々を思うと、複雑です。

町のあちこちに焼き物に関連する建物が多く存在しています。

染料会社の窓際には色んなサンプルが並んでいました。




川口さんは有田で生まれ育ち、
一度は離れたこの地で今も器作りをされています。
工房は、作り手にとって「神聖なる遊び場」だと思います。
今回そのような場所を見学、撮影させてもらう機会を快く頂きました。



後日、皆様に川口さんの器が生まれる場所の空気をお伝えできたらと考えています。
川口さんの個展をたのしんだり、器をより深く知るための一助となればよいなと、
想像しながら準備したいと思います。




翌日は福岡に戻り、のんびり大濠公園を散歩しました。

東京でいう皇居周辺のような感じでしょうか。



池に浮かぶオレンジのポールの上に、
わが者顔で止まっている白い水鳥にお別れを言い、東京へ戻ってきました。
来週は久しぶりに、お店を開きます。