作家さん情報

::前置き:: やや長いので、お急ぎの方は、とばして下の方へどうぞ。
先月3月の展覧会を迎える1ヶ月以上前、器屋本の取材を1つお受けしました。
(そろそろ発売で、関東圏の器屋・雑貨屋をほぼ網羅しそうな本になりそうですので、ご期待ください。)
その後から、いったい器屋はどれだけ増えていくのだろうと思い、
そのまま何かにとりつかれたようにぼんやりとしておりました。


上記の機会ではテーマなども述べてみたりしましたが、
自分自身が器屋をやっている理由はもっと単純なような気がします。


誰かの何かが形になった器を、別の誰かが使っている。
そんな普通のことがとてもすてきだと思うのです。


作家ものの器は、間違いなく向こう側に一人の作り手がいて。
作り手が何かを思い(あるいは何も思わないで)作り続けるかぎり、
うつわは「アート」と同じように「気持ちに伝わるもの」が内に存在していて、
たぶんそれがどうしようもなく共鳴や反発をしながら惹き付けられてしまうのだと思います。


器は使うもので、作り手の手を離れたら作り手のものではない。
そして器は選んだ私のものであるけれど、完全に私のものでもない。
器は使っていくうちに、作り手の何かであると同時に、使う自分を映していき、
でも結局、そこに盛られる料理(あるいは生けるお花だったり)のために尽くすただのものにすぎなかったりして。
器を通してそんな風にいったりきたりする「余分な時」に私自身がすごく支えられています。
無印良品の器や北欧の器なども使ってみますが、どこか物足りなくなってしまうのも、
それがあるかないかが大きな差かもしれません。


やっぱり作家ものの器にどうしても惹かれるし、
いい器、おもしろい器を作ろうとしている人を応援したいし、
それを使いこなす人がいてくれることに心から安心します。
密かに器屋を続ける理由は、そんな小さなことのような気がします。


::前置きは以上です:: いつも長いわりに的を得ず、すみません。


いつも以上に長く感じる冬を抜け、あたたかな春がやってきました。

お取り引きしている作家さんの情報などのお知らせをひさしぶりにさせて頂きます。
ぜひお出かけくださいませ!
●開催中 ※修了間近ですみません
吉田直嗣さん・・3人による展覧会(4/1〜11)
 at hal http://hal2003.net/
 at awatenvou http://www.awatenvou.com/
●これから
・田谷直子さん・・3人展 (4/12〜17)
at ZAKKA http://www2.ttcn.ne.jp/zakka-tky.com/kikaku.html
・竹本ゆき子さん・・個展 (4/24〜29)
at SHIZEN http://utsuwa-kaede.com/shizen_exhibition.html

●本のお知らせ
・川合優さん・・日野明子著「うつわの手帖」ラトルズ出版
川合さんの「箱膳」が掲載されています。きりりとした存在感を放っています。ぜひご覧ください。

●最後に、You Tubeのお知らせ
・自分のところのお知らせで恐縮ですが、YouTubeに当店のページができました。
 utsuwa9ne で検索ください。gallerysway(http://www.gallerysway.com/)さんにお願いしている当店webCMがご覧いただけます。
 YouTubeの「gallerysway」のページでも同じものをご覧いただけます。
 今後、CMの他、何かをお伝えしたり、おたのしみいただける動画をのせていきたいなと思っています。
 (何でも無料で共有できる時代って、本当にすごいですね。)
 気長にどうぞよろしくお願いいたします。