Merry christmas!

タイトルを無視したような書き出しですが。


私の住んでいる街には、路上生活をされている方が少なくありません。
挨拶こそしないけれどよくすれ違う1人のおじさんが、
今日は赤と紺のニット帽をかぶり、
とても穏やかな表情で、いつもの散歩道(繁華街)を歩いていました。
それに気づき、急いでいて余裕がなかった私ははっとしました。


ニット帽は、最近支給か何かされたものかもしれません。
でも気になったのはそのニット帽よりも、
冬のほかほかを象徴するニット帽で強調されたような表情の方でした。
いつもの険しい表情で歩く姿と、とても対照的だったからです。
天使が舞い降りて、ふっと心穏やかになれる時間がもたらされたのだったらいいな。
と思ったのでした。


神さまはいないのかもしれないけれど、
神さまにお祈りはしないけれど、
始まりは商業的なことかもしれないけれど、
街全体が明るい光にあふれて、
たくさんの人たちが大きな包みを持って足早に歩き、
皆が大切な人を確認し思い合う。
それぞれの人が身近な人やありきたりのことを一瞬でも大切に思い、心穏やかになれる。
日本のクリスマスがそういうものだとしたら、それはとても素敵なものかもしれません。
普段なら、クリスマスはちゃらちゃらしてて・・
なんて言い出してしまいがちな自分へニット帽おじさんがもたらしてくれたのは、
そんな特別なクリスマスでした。


西暦2009年の一度きりのクリスマス。
どうぞ心穏やかで幸せなひと時を。
たくさんの人のところへ、天使が幸せを運んでくれますように。