今野安健 展 2

今野安健さんの個展が始まりました。
何百点という数勝負の展示ではありませんが、
登り窯で焚かれた選ばれた作品が並んでおります。



今野安健さんのお名前を初めて聞かれた方もいらっしゃるかもしれません。
今野さんの略歴をご紹介いたします。
1971年 山形県生まれ
1994年 日本大学芸術学部卒業
1995年 有田陶悦製陶所勤務
1996年 唐津中川自然坊に師事
2002年 登り窯を築き独立 


大学卒業後に焼き物と縁があり、
独立してから約10年を経た今、
登り窯で生み出される緊張感を秘めた器を追い求めています。


登り窯で「1点もの」といえる表情を生み出す事への挑戦を続けられていますが、
器1点1点の値段は、たくさんの失敗も加味した登り窯のそれでは決してありません。
値段があってないような茶陶の世界ではなく、
日常の器を作るという作り手の意思がそこにはあります。


今回は、三島も。
下の焼き締めにも使われている原土が使われ、
今野さんらしい勢いのある削りと相まり存在感があります。



粉引、りんご釉をかけたものなど、
どれも1点ものといえる仕上がり。



山形県の原土を使った焼き締めも。
渋く焼き締まり魅力的です。



再び、粉引やりんご釉のもの。
今野さんの器は見た目の美しさはもちろん、
お料理を盛る時にぐっと良さを体感頂けるものと思っております。








そして鉄釉の器。
今野さんの器は、いやらしさのない潔い形も魅力です。



白磁も、灯油窯の後に登り窯で焚かれました。
いつもの白磁にはない、しっとりとした雰囲気があります。

こちらは、実際は品のある小ささです。


予報では、金曜日は再びお出かけ日和とはいかなそうですが、
同じ表情を再びご覧頂くことはできないであろう展示へ、
ぜひ足をのばし、ゆっくりとご覧くださいませ。