企画展「3人のかたち」

ku-ne2010-07-04

このところ東京は、梅雨らしいじめじめした日が続いていますね。とはいえ、雨自体は多くないので複雑な気持ちです。



そろそろ梅雨明けが気になる今日この頃ですが、
再来週17日(土)〜19日(月)、24日(土)、25日(日)の5日間、当店では「3人のかたち」と題した企画展を開催いたします。昨日、ようやく出来上がったDMも届きました。



各作家の作品などは、当店サイトhttp://www.ku-ne.com をご覧いただけますが、今回の展示に向けたご紹介いたします。


*石田 誠さん(愛媛県)*
もう10年以上器作りを続ける石田さんが、このところ改めてより意識的に取り組まれる「ろくろ」の器に表れた曲線には、無我の境地のような意味のなさ、そして意味がない故の美しさを感じます。
夏らしい紅毛手(白い器)を中心にご覧いただけると思います。


*西本 良太さん(東京都)*
西本さんにとっての「木」は、コミュニケーションのための1つの素材です。西本さんの活動自体が、暮らしの中のデザインとも言えるものです。しかし、手作業による作品を通して、西本さんの身体的感覚みたいなものを追体験する感覚も確かにあります。
この近すぎず、遠すぎずの作り手と使い手の関係性のバランスは、工芸品に新しい風をもたらしてくれるものだと思います。


*川口 武亮さん(佐賀県で製陶)*
今回川口さんは、たたらによる板皿ばかりを出品されます。若い陶芸家に板皿を作られる方は多くありませんが、そんな中川口さんはたたらによる形作りに特別な思いを寄せ、今回の展示では新作に挑戦してくださっています。


たたら(作り)について、一例として、こちらを拝借いたします。
http://www.spnet.ne.jp/~s-abe/kyousitu/sakutou/tatara.htm

このように、粘土をすばやく切る、縁をすぱっと成形する、など、一瞬一瞬の思い切った作業が欠かせないと言います。できるだけ手跡を残さず、潔く。
川口さんの場合は、たたら作りの板皿をやわらかい印象の粉引(白い泥をかけてしあげた器)で見せてくれます。今回はそこへさらに、灰釉とよばれるグリーンのきれいな釉薬をかけて仕上げた器を多く出してくださるそうです。
色の良さだけでなく、釉薬を使うことで通常の粉引よりも使いやすい。板皿をお探しの方にも、多くご覧頂けたら嬉しく思います。


おそらく縁遠いこの3人の作品がどこまで交わり、どう主張し合い、どんな空間が作り出されるか。ご期待ください。


なお来週10日(土)、11日(日)は、展示入れ替えのためお休みを頂きます。どうぞよろしくお願いいたします。


おまけに、小さな声でささやいてみますと・・
長いものに巻かれてみようの精神でツイッターを始めてみました。なじめていませんし、告知に使うべきか考えていましたが、営業日がわかりにくい、というご指摘もよく頂くので、お知らせにも活用してみようか、などと思っております。
http://twitter.com/utsuwagirl