春への一歩




今年もこの季節がきました。
春待ち選手の代表、大好物の菜の花です。


腹ぺこで料理を作って器に盛ったら、
もう食べることに気が向いてしまっているので、いつもは写真を撮れません。
ですが。
今年初の菜の花は特別なので、吉田直嗣さんの器に盛り記念撮影しました。


菜の花は、大人になってからとても好きな食べ物です。
去年まで、私はこの味が好きなんだと思っていましたが、
じつは味以外の要素にも魅かれているらしいことに気づきました。
クリアな緑色は、そろそろ春だよ、と伝えてくれているようで、
でも少しくぐもったほろ苦さは、厳しかった冬の時間を貯え、
身体にきざみこませるように、
季節の途中であることを知らせてくれるところに、
何だかとても愛着を感じてしまうみたいです。
好きな食べ物という範疇におさまらず、
菜の花の存在が好きなのでした。


日常の器は、余程の事がない限り誰かに見せてたのしむようなものではありませんが、
そういう目立たないものだからこそ、
器は自身が純粋な視点でいいなと思えるものを選ぶことができる、
数少ない分野ではないかなと思います。
とくに作家ものの器を使っていくことは、
自分の目でその良さに気づいていけるので、
まだ発見されていない価値を見つけていくたのしさに近いものがあります。



皆さんも好きな食べ物がおありだと思います。
最初の器選びで悩んでしまったら、
ぜひ好きな食べ物を盛りたいと思う器を探してみてください。
そういう器はお使いになる人の手にしっくりきて、
他の料理を盛ってもいいなと思えるはずです。
これは、私の超個人的な一意見ですが、何かのご参考になればと思います。
(ちなみに私の作家ものの器デビューは、焼締めの猪口で、
 毎日のようにこれでお茶を頂くのがたのしかったのを覚えています。)



先週末はお休みをいただき、ありがとうございました。
今週末からは、竹本ゆき子さんの器がいつもより多く並びます。
http://www.ku-ne.com/page/main/items/takemoto/takemotohome.html
アイテムごとの数は少ないお品が中心になると思いますが、
3月末頃までの期間限定でご覧頂ける予定です。


どんなお品が届くか私もまだ存知ません。
お品のご紹介は次回ブログをおたのしみに。
実店舗にもぜひのぞきにいらしてくださいね。
http://www.ku-ne.com/page/main/shop/shophome.html