竹本ゆき子さんの器

お待たせいたしました。いろいろ入荷いたしました。




器を選ぶ様子を写真でご紹介を、と前回お話しましたが、
実際にそれをするのはなかなか難しいと思い直しまして、
代わりに今日は、
時々聞かれる「お店の器はどうやって選んでいるんですか?」というお話を少しします。
そんな話は関係ないよ、という方はどうぞ下の方へ飛んで、
竹本さんの器をゆっくりご覧になっていってください。



ということで。
お店に並べる器はできるだけ、
器を1点1点実際に手にして、その魅力を感じたものを選んでいます。
もちろんご覧いただく皆さまに、
私が感じたのとは別のよさを見出していただけるのも嬉しいことです。



例えば「4寸皿を10枚作ってください」と作家にお願いするような注文の場合は、
それがしにくいので、一時はお客様のご注文すらお受けしていませんでした。
(数を揃えたいというご希望に添えることも大事だと思い、
 最近はご注文を頂いた時は承っております。)
確固とした作り手がいながら、偶然性をはらんでいるのが器のおもしろさで、
同じアイテムであっても1つ1つが全く別ものだと考えているからです。


ですので、同じ皿が並んでいる中で1点がいい仕上がりなら、
1つだけでも迷いなく選んでいます。
それで、数が揃う器が多くなったんです。
数を揃えたかったという方にはいつもご不便をおかけして、申し分けなくも思っています。


作家ものの器は日々生み出されているので、
数が限られているわけではなく、よって値段もお手頃だし、
作家さん側も自信を持って送り出しているものなので、
そこまでこだわる必要はないかもしれません。


でも、「古い器」というのはそこに価値を見出した最初の誰かがいて、
それを引き継ぎ大切にしてきた人たちがいて、今も残っているのだと思います。
今の作家ものの器も、時が経てばきっといつか「古い器」になります。
皆さまに大切に使っていって頂けるものを、
器屋として丁寧にものを選んでいくことを大切にしています。



今回新しい器が仲間入りした竹本さんの器は、決して華美ではありませんが、
噛み締めて使う程いい器、といえるかもしれません。


まさに1点1点の焼き上がりが静かに異なっています。
その小さな差異に控えめな美しさを見出せるのが日本人らしい感性で、
日々のささやかな幸せは見落としがちだけれど、
いつもそこにあったんだという感覚と重なるように感じます。



灰釉5寸平皿 ¥2625(直径15cm、高さ3cm)
取り皿に、焼き魚やお肉などにも


粉引灰釉 6寸リム浅鉢 ¥3990(直径18cm、高さ5cm)
しみじみ、どんなお料理を盛ってもいいなと感じられます


粉引灰釉 7.5寸浅鉢 ¥6720(直径23cm、高さ6cm)
さわやかな灰釉の仕上がり。春〜夏に特に出番が多くなりそう


片口シリーズ。
灰釉片口 ¥1890(直径10cm、高さ5cm)※口の形は2種類あります
粉引灰釉 4寸片口小鉢 ¥2310(直径12cm、高さ5cm)こちらは少し口広がり
小鉢として薬味などを盛ったり、ドレッシングや醤油を注いだり。




右のグレーの器は、わら灰の釉薬のもの。これも渋くて、魚介類など盛りたいです。
わら灰釉 四寸片口小鉢 ¥2310(直径12cm、高さ5cm)

これをご覧になってぼやぼやするという方、ご安心ください。
いくら眺めても視点が合わない、ピントボケの失敗写真でした。
すみません。実際は渋く魅力的なんです。



最後に、お口直しを。
小さい器シリーズです。

粉引灰釉 豆皿 ¥945(直径9cm、高さ2cm)
黒灰釉薬 豆小鉢 ¥1260(大きさは後日)
粉引灰釉薬 ぐい吞み ¥2100(大きさは後日)



今日ご紹介したものは一部です。
今回、5寸皿や6寸リム浅鉢などは、今でしたら数も揃います。
竹本さんの器をご存知ない方にもご覧頂けたら嬉しいです。
他の作家の器も夏のご飯時間をイメージした展示です。
お気軽に遊びにいらしてください。


★当店サイト・竹本ゆき子さんのページ
http://www.ku-ne.com/page/main/items/takemoto/takemotohome.html
★6/1追記
6月は、19日(日)以外の土・日に開きます。よろしくお願いいたします。