９月のこと

今日は中秋の名月。
長い冬、短い春の先にあった長い夏でしたが、
やっと少しだけ秋の気配が感じられるようになりましたね。

あいにくお団子を用意し忘れて、
代わりに小さなまるいドーナツをかじりながら、
しばしベランダからまんまるお月さまをあおいでみました。
大きな月を見上げるというのはいいなと思う一方で、
少し曇りがちでぼんやりとした月の姿は、
今の世の中を映しているようでもありました。何だか皮肉です。

久しぶりのブログですが、今日はお知らせもございます。
再来週２３日（金）からは、企画展「４００gの重さ」を開催します。
http://www.ku-ne.com/page/main/exhibition/1109/exhome.html

個展は別として、だいたい器屋で行われているグループ展というのは、
わりとはっきりとした「用途」のテーマがある場合が多いです。
その方がきっとお出かけになりやすいと思います。

でもあえて今回の展示は、おいでになって初めてわかる部分を残したいなと思いました。
４００gの器と言われても、器を使う立場から見ると、
なかなかどの器がそのぐらいの重さか見当がつきにくいものです。
そして、作家によっても作る器の重さがだいぶ違います。

器は誰かがいいと言うからいいわけではなくて、
使い手それぞれの方が良さを見出されたらよいものです。
それぞれの400gは、皆さまにとってどんな重さに感じられるでしょうか？
足を運んでくださる皆さまに楽しくご覧いただけるような、
少し刺激的な遊びの場となればと思っています。

身近な食べ物ですと、ヨーグルトの大きいパックのもので400g前後入りは多いですね。
大きめバナナ２本でおおよそ400gです。
作り手の方たちも、頭をひねり手を動かし、作品づくりに励んでくれています。
展覧会まであと１０日あまり、ぜひイメージをふくらませてお待ちください。

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