白を想い、春を待つ
とても寒い日に、
白を想い、春を待つ展示、
静かに始まりました。
石川県の岡田直人さんの器。
デザインの考えを取り入れ、
偶然性を計算し尽くした精細な器作りが岡田さんらしさです。
クリーム色、わら灰釉の白、白磁の白、マットな白。
繊細な陰影をゆっくりとたのしんで頂きたいです。
染付で知られる佐賀県有田にいながら、
白い粉引に惹かれてきた川口武亮さんの粉引。
白化粧を施したとろみのある姿は、
和やかな雰囲気と、ざっくりとした土の味を引き立てています。
サイズ違いの器が並び、食卓でもきっとリズムを与えてくれると思います。
※川口武亮さんのサイト http://takeryo.com/index2.html
今野安健さんの粉引。
薪窯で焼かれた粉引は、こんなに潔い豪快さ、力強い存在感ですが、
料理を盛るときは作り手の存在がすっと消え、脇役に徹するような不思議な魅力があります。
山形県在住で、今回大雪とたたかいながら器を出品くださっていて、今週末、追加の作品が届く予定です。
寒すぎるのでここ数日できるだけ火のそばにいたくて、
家に帰るとジャムを作ったりケーキを焼いたり。
(そんなに得意じゃないんですが、出来立ての甘いものはささやかな幸せです。)
今日はこのお皿でホットケーキを食べました。
小谷田潤さんの白磁や白い陶器は、いつもクリエイティブな発想から生まれます。
使う人の暮らしがたのしくなるようなものを探して、形にする。
アイデアで軽々乗り越えているように見える点は、
工業製品に通じるところもあるとはいえ、器は手作業で作られるもの。
発想と作り手の身体感覚の両方のバランスが生かされた器は、
作家ものの良さを感じられます。
愛おしくなるような涙壷。
こんな作品もありますよ。
使ってみたくなります。
※ 小谷田潤さんのサイト http://www11.plala.or.jp/koyata/
先週末は出かけたくなくなるような厳しい寒さの中、
お出かけくださった皆さま、ありがとうございました。
また今週末+月曜日、白い展示でお待ちしています。