遠い記憶の 豆ごはん


今朝、久しぶりに豆ご飯を炊きました。
遠い女学生時代、
私は「料理」なんて女の子がやるみたいな科目は嫌だと思っていました。
それをくつがえされたのが、家庭科実習で作ったグリンピースご飯です。



きっと同じような方も少なくないと思いますが、
それまでグリンピースなんか大嫌いでした。
炊きあがったグリンピースご飯は白い蒸気をあげて、
豆がふわっとやわらかくて、塩気と酒の香りがほどよくて、
完璧だったあの味は今でもしっかり覚えています。
おそらく気分の高まりもあって美化されているせいもありますが、
いまだにあのグリンピースご飯を超える炊きあがりにできていません。
これが私にとって、料理ってすごくたのしい!と思えた初めての瞬間でした。


小谷田さんの個展を前に、グリンピースご飯を作ることを選んだのは、
その記憶の中にあった衝撃を思い返していたからかもしれません。
小谷田さんの土鍋類は、安心して火にかけたりオーブンにいれられる安心感と、
道具としての愛らしさを併せ持ちます。
料理をする行為の真ん中にある私たちの気持ちに応え、
きっと使う皆さまの頼もしい相棒となるでしょう。
小谷田さんの器を通して、
皆さまのたのしい時間のお役に立てましたら素敵です。


小谷田潤 冬の日の器展、
間もなく1月19日よりスタートします。
http://www.ku-ne.com/page/main/exhibition/1301/exhome.html